ライフスタイル感(村上春樹エッセイから)

遠い太鼓 (講談社文庫)

遠い太鼓 (講談社文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

村上春樹のエッセイ、旅行記を最近読んでいる。
(長編小説は全部読んだので)
『遠い太鼓』86年から89年まで約3年間のヨーロッパ各地での生活、
『やがて哀しき外国語』は91年から2年半アメリカのニュージャージー州プリンストン
ヨーロッパで『ノルウェイの森』『ダンス・ダンス・ダンス』を書き、
プリンストンで『国境の南、太陽の西』『ねじまき鳥クロニクル』を書いたそうな。


読んでいて、こういうライフスタイルを真似したくなった。
いろんな場所を転々としながら自由にマイペースで仕事をしている。
普通に会社勤めしていたらなかなかこういう生活はできないね。
インターネットの時代だから昔よりは実現しやすいにしてもさ。

世界にはいろんな人種がいてライフスタイルも人生観も全然違う。
そんな多様性を教えてくれる。

外国に行くとたしかに「世界は広いんだ」という思いをあらたにします。
でもそれと同時に「文京区だって(あるいは焼津市だって、旭川市だって)広いんだ」
という視点もちゃんとあるわけです。
僕はどちらも視点としては正しいと思います。
そしてこのようなミクロとマクロの視点が一人の人間の中に同時に存在してこそ、
より正確でより豊かな世界観を抱くことが可能になるはずだと思うのです。
(『遠い太鼓』文庫版あとがき)